座敷童子

ごきげんよう。ねぶとりです。毎回楽しみにしてくださる人間界の皆様、大変長らくお待たせいたしました。もう今年の半分が過ぎ、7月文月になりました。此処会津は、まだ梅雨明けにならないのですが、南の地方では、既に最速更新梅雨明けした処もあるとか?会津も雨が少なく、今のところ空梅雨と言えるような日々で、鉢植え達が毎日お水くださいと呼んでくるので、ねぶとりは日暮れ後、夜暗がりの中で水遣りをせっせと続けておりまする。それでも枯れていってしまう子達もおり、枯れたり傷んだりしてしまった子達になすすべも無い辛さ(T_T)わらわの勝手で可愛いから、綺麗だからと購入して植えたのに目が行き届かなかった事を想い「物言わぬ花木に、枯れ行くはかなさ、唯々頭を垂れるばかり」byねぶとり。

 処で、文月は七月の月なので別名七夕月とも言われ、愛逢月(めであいつき)とも。織姫と彦星のはかなくも深い愛そのものを表している月名でロマンを感じつつも美しい呼び方でありまする(^^)♪

 文披月(ふみひろげつき)とも言われ、その昔書物などを披げて、虫干ししたことから文月に繋がったという説もあるそう。他に穂含月(ほふみつき)と呼ばれるのは、旧暦の7月は現在の8月頃にあたり、段々と稲の穂が出来てくる時期であった為とか。他にも秋初月(あきそめつき)、涼月(りょうげつ)等々涼しげな響きの秋の始まりを感じるような月名達もありまする。これから夏本番になる現在とは季節感が全く異なる感満載で、更に最近の夏の暑さが尋常やあらへん!雪女ゆきちゃんが言ってはったように、人間界が創り出した地球温暖化は余りにも厳しい人間界への挑戦なのか。どうか…美しい地球をいつまでも永遠に。そして世界平和。毎年、七夕にねぶとりがお願いしている言の葉ですが、地球環境の悪化も世界あちらこちらでの紛争は止まず、妖怪なのに全世界に届く妖力が弱くてまだまだ修行が足りませぬ(*_*)

 そういえば、6月下旬にもう1人いる半妖王子が、静岡県の沼津市に出かけて来たのですが、たまたま日枝神社に御詣りしたそうで、日枝神社は神様の御遣いが御猿さんで全てに勝る(まさる)と霊験あらたかな様。丁度、夏越の祓(なごしのはらえ)の茅の輪くぐりをさせてもろて、今年上半期の穢れを払い、下半期の御利益を得た模様。

 夏越の祓とは、スサノオノミコトを蘇民将来という方が手厚くもてなし、御礼に茅(ちがや)で作った輪を腰につけて疫病から免れるように教え与えた故事に由来しているそう。前回のお話で紹介した和菓子の「水無月」を食したり、夏越しご飯(雑穀米に夏野菜等丸く形にした食材をのせる)等の行事食を食したりすることで、穢れを払い、災厄から護られるということなのでしょう。

 処で、最近ある方とお知り合いになり、初めてお逢いした時、妖怪の通信網が何故か感じたのでありまする。見た目はちっちゃくて帽子をちょこんとかぶり、眼鏡をかけた可愛らしい彼女は不思議にもねぶとりの植物好きを知っていて、突然小さな花束や小さな名の知らぬ花の鉢植えを持って来てくれたり、お寺で職人さんが工事に入っているのを知ってか知らずか缶コーヒーの箱入りを持って来てくれたり、必要だなあと考えていることをまるでテレパシーを感じたかのように現れては届けてくれはるのです(*_*)

 彼女は絶対に座敷童子(ざしきわらし)に違いありませぬ。古いお屋敷の奥に住み着くという座敷童子は突然現れて、住み着いた御家は繁盛するという妖怪でもあり福の神とも。でも座敷童子だよね?と聞いてもきっと何の事?とどこ吹く風で答えてくれないでしょう。正体がわかるといつの間にか消えて行ってしまうので、さすがのねぶとりも聞かずに、これからもお付き合いしていくつもりでする。だって福の神だもんね(*^^)v ではまた、次回。